Slow Reportのすすめ バンプvsアジカン頂上決戦
忘れてしまわないうちに書いておこうと思う。
夏フェスって、楽しかったな。また行きたいよな。というお話。
今回は、ライブの速報を伝えるQuick Reportの反語、Slow Reportと勝手に名付け過去私が行ったフェスから一つ厳選してお話をしようと思う。
ROCK IN JAPAN 2007 2日目
場所:国営ひたち海浜公園
さっそく当時のタイムテーブルから見ていこう!
今のフェスと比べてどう感じるか。それは人それぞれだと思うが、やはり豪華なメンツだと個人的に感じる。
なんと言っても当時人気絶頂の
というのがこの日の最大の見所だった。
次に、当時高校生の私が回ったタイムテーブルは、
Base Ball Bear → ウルフルズ → ORANGE RANGE → 井上陽水 → アジカン → バンプ
といった順だ。こうやって振り返ると今はだいぶ自分の趣味が変わったなと感じる。
斉藤和義やエレカシ、バースデイを見ないなんて今の私ではあり得ないし、
現レキシ、ハナレグミ率いるスーパーバタードッグは絶対ここで観ておくべきだったと言える。
次に各アーティストのこの日のセットリストを見ながら、簡単に思い出を振り返ろうと思う。
セットリスト
CRAZY FOR YOUの季節
SAYONARA-NOSTALGIA
GIRL FRIEND
真夏の条件
ドラマチック
祭りのあと
ELECTRIC SUMMER
ベボベは、後に何度もフェスで見ることになるが、この日ほど尖った音の演奏はない気がする。脱退前のギター湯浅の鋭いギターのせいもあるが、やはりナンバーガールに憧れていたのだと今は思う。この日は全員浴衣姿だった気がする。ベースの関根さんがとにかく可愛いかった。
セットリスト
いい女
ええねん
SUN SUN SUN'95
びんぼう'94
泣けてくる
サムライソウル
バンザイ ~好きでよかった~
情熱 A Go-Go
ガッツだぜ!!
なかなか豪華なセトリだ。真っ直ぐな男らしさがやはり彼らの魅力だが、この日のサムライソウルはそれを一曲で表しているかのような力強さがあった。サムライソウル、名曲なので是非聞いて欲しい。
セットリスト
TWISTER
MIRACLE
DANCE2
キリキリマイ
FAT
お願い! セニョリータ
イカSUMMER
30代前半なら、当時のORANGE RANGEの人気ぶりは言わずもがなだろう。私は、この辺りからメインステージであるグラスステージの前の方にいた。(今では、フェスに行ってもフロントエリアには近寄らないが、、)
男子校生だったので、単純に黄色い声援が飛び交う、この場所が新鮮で楽しかったのを覚えている。
セットリスト
Make-up Shadow
少年時代
夢の中へ
三日月(絢香のカバー)
リバーサイドホテル
感謝知らずの女
氷の世界
最後のニュース
傘がない
残念ながら、当時の私は失礼なことに、アジカン待ちの為に、後ろの方で座りながら大先生のライブを鑑賞した。セットリストも絢香の「三日月」のカバーをはじめ、若い人にも合わせたかと思いきや、「最後のニュース」「傘がない」でドスンと締める構成だ。
高校生の私は、最後の二曲にはただならぬ雰囲気を感じて、衝撃を受けたのを覚えている。
「傘がない」の歌い出しの
都会では 自殺する若者が増えている
の"都会では〜"の辺りで大きな拍手と歓声が起きたのが印象的だった。
セットリスト
リライト
ループ&ループ
夏の日、残像
センスレス
アンダースタンド
鵠沼サーフ
ライカ
フラッシュバック
遥か彼方
君という花
こんなことを言うと、自分は歳を取ってしまったのだと感じるが、近年のフェスと比べ、この頃のフェスは演者同士のピリピリ感があった様に思う。自分の出番の前後にライブをする演者に負けまいとする殺伐とした感じが、私は、好きだった。
セトリからも分かる様にこの日アジカンは、勝ちに行こうとしていた様に思う。
一つのアルバムに偏ることもないバランスのよいセトリで当時のアジカンの"今"を伝えている様だった。
炎天下の中で聞いた「夏の日、残像」は今でも忘れられない。
バンプ待ちの観客も飲み込みながら、「フラッシュバック」からラストにかけては大合唱していた。
セットリスト
乗車券
涙のふるさと
真っ赤な空を見ただろうか
カルマ
ギルド
embrace
天体観測
アンコール
ダイヤモンド
DANNY
アジカンの興奮から一転
大トリの出番の前、グラスステージには緊張感が漂っていた。
排気ガスを吐いて 腹ぺこのバスが来る
混沌とした一節から始まる「乗車券」からスタートしたバンプ。アジカンがタイトなステージングで一貫していたのと比べ、どこか物語を感じさせるかのようなセトリである。
夕日が落ちた後の「真っ赤な空を見ただろうか」がとても印象的で、私は今でもあの頃を思い出しながら、カラオケでは歌ってしまう。
アジカン目当ての帰ろうとしていた観客も、その物語のなかに包み込んでしまうような、アンコールの「ダイヤモンド」だった。
キテレツ大百科の「はじめてのチュウ」のカバーをやったとセトリには書いてあったが、これはなぜか全く記憶に残っていない、、
全体を通して
私はロッキンに参戦するのはこの年が初めてだったが、その後毎年行くようになった。
今回のテーマをバンプvsアジカンということにしたのは大きな理由がある。
当時のフェスにあって、今のフェスにはなかなか感じられないもの。それは、このVSという部分、他の演者に負けんとするアーティストやファンの雰囲気ではないだろうか。
今のフェスに全くないとは言わない、だが、昔のフェスにはアーティスト側にも、参加するファンにも戦ってやろうという、ある種の怖さみたいなものがあった。
(私がそう感じただけかもしれないが)
その怖さが緊張感に変わり、演者のパフォーマンスの良さに繋がる。そういう相乗効果をこの日には特に感じた。
音楽は勝ち負けじゃないが、競い合いの中で生まれるものもあるのではないだろうか。
全体的に、あの頃はよかった的な感じで書いてしまったが、もちろん今のフェスも好きである。
機会があれば、近年のフェスについて書こうと思う。
とりあえず、コロナが落ち着き、夏フェスが帰ってくることを信じながら。