男子高校生の非日常〜元いじめられっ子の笑える体験談〜【青い米騒動】
中・高と男子校出身であることは私のねじり曲がった性格に大きな影響を与えている。
自分のことをもっと知る為に当時の思い出をこれから定期的に記そうと思う。
いじめはいじめられた人がそう思えばその時点でいじめ認定となる。
当時の私はいじられていると思っていたので、いじられっ子と自分のことを認識していた。
しかし、よくよく考えるとあれはいじめだったのではないかと思う時がある。
ただ、なぜか今では楽しくもくだらないエピソードである。
いじられエピソード:【青い米騒動】
とある猛暑日、僕は中学2年生だった。笑えないくらい暑い日だが、男子校生は今日も元気だ。
元気がないのは、
「あー今日はどんな風にいじられるんだろう」
と考えている僕と、休み時間にデュエルして遊戯王カードを没収された後ろの席のM君とその後ろのY君くらいである。
多感な時期ということもあり、口臭を気にしてブレスケアフィルムを僕はカバンに入れていた。
口臭ケアとしてのガムやタブレットの類は男子高校生の必須アイテムだ。
しかし、透明なシート状で舌に乗せると溶けるタイプの本製品を所持しているのは僕だけだったと記憶している。
その日朝礼前、僕は仲の良い''いじりっ子"達にブレスケアフィルムの良さをジョブズの如くプレゼンしていた。
それが全ての始まりだった。
僕の学校は中高一貫校ということもあり、学食は高校生により占拠され、中学生達は自クラスの教室でお母さんのお弁当を食べるのが普通だった。
僕のお弁当箱は上がおかず、下にはお米が入っている(たまにチャーハンの時もあるが)2段のものだった。
4限が終わり、チャイムが鳴るといよいよ昼食の時間だ。
お弁当箱に括り付けてあるゴムを取り、まず大事な上段のおかず。
今日は大好きな唐揚げ、だし巻きが入っていた。
下の段を開けると、、
米が青かった。
見間違いではない何度見ても青いのだ。
青いチャーハン?そんなものあるはずがない。
待てよ、お母さんが気を利かせてスライムのキャラ弁当を作ろうと試みたが途中でやめた可能性もある。
恐る恐る口にしてみた。
スースーした。ブレスケアフィルムの味だ。
やられた。
いじりっ子のI君はそのトリックをコナンが如く語ってくれた。
「3限の休み時間にお前トイレいったろ、その時にお米の上にブレスケアフィルムを隈なく敷き詰めたのさ、それが4限からお昼の間、1時間かけてこの暑さで溶けてゆき、青い米になったわけだ」
なったわけだ、ではない。怒りの感情より先に、こいつよくこんな事、思い付くなと感心してしまう自分がいた。
お母さんに悪いから、白い部分だけ食べた。
スースーする部分は捨てた。